【オールケア・グループ】大学生のユニバーサルツーリズム調査に協力しました~誰もが出かけやすい大阪を目指して
2026-09-09
[イベント]
注目
関西の私立大学に通う学生さんから、当グループにいただいた、あるお問い合わせ。
その内容は、ゼミの課題として取り組まれている「大阪におけるユニバーサルツーリズムの促進」というテーマについて、現場の話を聞きたいというものでした。
身体障がいをお持ちの方が大阪で移動・観光・外食・休憩をされる際に、どのような困りごとを感じ、どんなサポートを必要としているのか。それを知りたい、というご相談です。
今回は、当グループとして見学・ヒアリングにご協力した際の様子と、そこに込めた想いをご紹介します。
関西の大学生からオールケアに届いた、まっすぐな探究心

集めた声は、誰もが過ごしやすい街づくりや、新たな支援サービスの検討に役立てることが目的です。
真面目に学びに取り組む学生さんのお役に立てるならと、鎌倉会長も快諾。
「若い世代が、障がい福祉というテーマに真剣に向き合ってくれるのは、私たちにとっても嬉しいこと」――会長は笑顔でそう語りました。
今回、見学に協力させていただいたのは、以下の3施設です。
・門真市障がい者福祉センター
・茨木市立障害者生活支援センター ともしび園
・吹田市立総合福祉会館
当日の見学とヒアリング

当日は、まず職員がケアを行う現場を学生さんにご見学いただきました。
スタッフが一つひとつの業務について説明しながらご案内。
その後、事前にお送りいただいた質問シートをもとに、職員がヒアリングにお答えする形で進行しました。
質問シートには、
「外出する際に心配なことは?」
「移動の際に利用したいサービスは?」
「災害や緊急時、どんなサービスがあると安心できる?」
など、移動・観光・外食・休憩に関わる具体的な項目がずらり。
現場で働く職員だからこそ気づく、日々の困りごと

日々、利用者さまを支えるスタッフからは、現場ならではのリアルな声がたくさん寄せられました。
外出時の困り事として、圧倒的に多かったのはトイレです。
「広さに余裕があったり、大人が横になれるベッドがあったりすると、とても助かります」
「ベッドがないと、オムツ交換をされる利用者さまの場合、やむを得ずトイレの床にマットを敷いて横になっていただくことも。本当は避けたいのですが……」
続いて、移動の際に苦労することが挙げられました。
「エレベーターが狭く、車いす1台ずつしか使えないことがあります」
「障がいの種類によって、必要な車いすは、大きさも用途もさまざま。みんなが、標準的なサイズの車いすを使っているわけではないんです」
「車いすでは通りにくい道路も、まだまだ多いと感じます」
駅や街中の移動中に欠かせない案内表示については、こんな声も。
「スマホの操作が難しい方もいるので、目視でわかる案内板はぜひ残してほしいですし、もっと充実してほしいです」
「色だけで判断するのが難しい方もいるので、ピクトグラムのような工夫も必要だと感じます」
そして、印象的だったのがこの言葉です。
「障がいの有無に関わらず、みんな外出をしたいんです。もちろん私たち職員も、利用者さまと一緒にもっといろんな場所に出かけて、楽しい思い出を作りたい。それを難しくしているのが、トイレや道路、段差の問題です」
その他にも、
「公共の場で手伝ってくれる人がもっといてほしい」
「『お困りの時にサポートしますよ』という意思を示すバッジやステッカーをつけてもらえれば、私たちもお声がけしやすい」
といった、ソフト面でのアイデアも寄せられ、学生さんも熱心にメモを取っていました。
利用者さまが日々感じておられること

ともしび園では、実際に施設をご利用されている利用者さまに、直接お話をうかがうことができました。
「大阪はまだまだ段差があったり、道が斜めになっていたりする場所が多く、移動が怖いです。また、車いすで移動しているとき、『ながら運転』の車が近くを通ると、恐怖を感じます」
「道路の整備や障がい者用トイレなど、設備を設計する段階で、当事者の話を聞いてほしいです」
外出先での困りごとについても、率直な声をいただきました。
「お店は広くても、入口が狭かったり段差があったりして、入店を諦めることがあります。移動式でもいいので、スロープがあれば」
「障がい者用トイレの混み具合が、訪れる前にわかるととても便利です」
災害時への備えについては、こんな願いも語られました。
「マップもいいですが、電話をかければ助けに来てくれるようなSOSダイヤルが欲しいです」
「『災害時の避難所はここ』とすぐわかる、目立つ案内板があれば安心かも」
交通機関に関しても、
「駅は、もっと段差を減らしてほしいです。段差がなければ、電動車いすで、自力移動できる方もいるので」
「新幹線は車いす用のスペースが狭く、困ることがあります」
といった、日々の外出の中で感じている具体的な課題が数多く共有されました。
オールケア・グループの今後の取り組みにも参考に

今回、学生さんが向き合ってくださったテーマは、スタッフが日々の支援の中で、肌で感じている課題そのものでした。
協力してくれた職員からは、「オールケア・グループは従業員数が多いので、みんなで便利な情報を共有しながら、障がい者用の便利なマップを作ってもいいかも」と前向きな提案も。
一つひとつの困りごとに丁寧に向き合い、誰もが安心して外出し、楽しめる街づくりに、私たちも障がい福祉サービスを提供する立場から貢献していきたい――そんな想いを、あらためて強くする機会となりました。
見学されたお2人の学生さんからは、
「利用者さまや職員の皆さまから貴重なお話をうかがい、障がいのある方々が日常生活や外出・観光の場面で直面されている課題や、それぞれの施設で大切にされている支援について理解を深めることができました」
「資料だけでは得られない現場ならではの学びが多く、私たちにとって非常に有意義な時間となりました」
と、嬉しい感想をいただきました。
さらに、「今回得られた学びや調査結果を活かし、『誰もが楽しめる大阪観光』の実現に向けた企画提案につなげていきたいです」と、意欲的な発言も!
今回の見学・ヒアリングを通して、学生さんの熱心な姿勢と、それに応える職員・利用者さまの率直な言葉から、たくさんの気づきが生まれました。
今回ご協力いただいた学生さんの研究が、大阪のユニバーサルツーリズム推進の一助となることを願っています。
オールケア・グループでは、今後もこうした地域や次世代とのつながりを大切にしながら、誰もが暮らしやすい社会の実現に向けた取り組みを続けてまいります。




